第1回 WEB制作の全体像とHTMLの基礎

この回の目標

  • WEB制作の流れ(企画 → デザイン → コーディング → 公開)を説明できる
  • HTMLの役割を「構造を作るもの」として理解している
  • 見出し・文章・画像を使ったシンプルなHTMLページを自力で書ける
  • コーポレートサイトの“土台”を作れる

この講座のゴール

コーポレートサイト1人でコーディングできるようになる

  • コーポレートサイト(4〜5ページ想定)を一人で制作できる

  • デザインを見てhtmlを組み立てられる
  • コピペではなく、自分で考えて理由を持ってコードをかける
  • 軽めの修正、追加依頼なら対応できる

時給案件・小規模案件OKラインを目指そう

WEBサイトの制作フロー

一般的な制作の流れ

01.要件定義

目的・ターゲットを決める

02.設計

情報を整理して組み立てる

03.デザイン

デザインを作る

04.実装

コーディングする

05.公開

webサイトとして公開する

要件定義

webサイトの仕様を決定する作業のこと

【カフェのWebサイトを作る場合(例)】

サイトの目的は?
  • 店の存在を知らない人に、写真や雰囲気で「行ってみたい」と思わせる
  • 電話対応の手間を減らすために、Webから24時間予約を受け付けたい
  • 「こだわりの豆を使っている」「静かに過ごせる」といった店の個性を正しく伝える
誰に向けたサイト?
  • 近隣に住んでいる、または職場の近くで「落ち着けるランチ場所」を探している30代〜40代の女性
  • 週末に遠方からカフェ巡りに来る、SNS(Instagram)をよく活用する層
  • 「ベビーカーが入れるか?」「Wi-Fiや電源はあるか?」「一人でも浮かないか?」といった不安を解消したい人
何をしてもらいたい?
  • 住所を確認して、Googleマップを開いてもらう
  • 予約フォームから日時と人数を入力してもらう
  • インスタのリンクをクリックして、最新の限定メニューをチェックしてもらう
  • アレルギー情報や価格帯を見て、安心して来店してもらう

要件定義は「何のためのサイトか」を言語化する工程

設計

デザイン前の設計図=ワイヤーフレームを作成する作業のこと

ワイヤーフレーム:デザインをつけずに、モノクロの状態で情報を整理した設計図のこと

整理する項目の例

  • 情報の順番はどうするか
  • 必要なコンテンツは何か
  • ページ構成はどうするか

設計は「何を・どこに・どのように配置するか」を視覚化する工程

デザイン

フォント・カラー・写真などを含めた完成イメージ=デザインカンプを作る作業のこと

デザインをつける際のポイント

  • ターゲットに合わせた「トーン&マナー」
    デザイナーの好みじゃなくて、「ターゲットが好む世界観か?」で判断する
  • 視線誘導と優先順位
    ユーザーに一番見てほしい情報を、真っ先に目に入る場所に置く
  • 使い心地と体験
    ボタンの押しやすさ、可読性、一貫性を意識する
  • レスポンシブ
    スマホでどう見えるかを確認する
  • 白白(余白)の使い方
    適切な余白があることで、どこまでが一つのグループなのかが直感的に伝わる

デザインは「目的を達成するために、どう見せれば正解か?」を設計する工程

コーディング

HTML・CSS・JavaScriptなどのコードを使ってWebページとして形にする作業のこと

デザインという「設計図」を、ブラウザが理解できる言葉に「翻訳」していく

  • これはタイトル、これは文章などパーツを決める(HTML)
  • 文字は白色、背景は黒色など見た目を整える(CSS)
  • スクロールしたら文字が出てくる(JavaScript)

今回の講座では、このコーディングをメインに学習していきます!

コーディングはデザインを「ブラウザで動く形」に翻訳する作業

公開

サーバーにデータをアップロードし、インターネット上からアクセスできる状態にする作業のこと

①Webページの作成
ローカル(自分のPC)
アップロード
②Webページの公開
Webサーバー
ダウンロード
③Webページの閲覧
ローカル(自分のPC)

コーディングとは何か?

デザインカンプをもとに
HTML / CSS / JavaScript などの言語で
Webページに翻訳する作業

  • HTML
    情報や構造を配置する(これはタイトル、これは文章など骨組みを決める)
  • CSS
    見た目を整える(文字は白色、背景は黒色など見た目を整える)
  • JavaScript
    動きや反応をつける(スクロールしたら文字が出てくる)

第1回では「HTML」だけに集中して学習していきます

フォルダ構成と拡張子

HTML / CSS / JavaScript はそれぞれ決まった場所にファイルを作成するのが基本

project/
├── index.html
├── css/
│      └── style.css
├── js/
│      └── script.js
└── img/
       └── sample.jpg
  • .html:フォルダ直下に置く(「project」の名前は任意)
  • .css:cssフォルダの中に置く
  • .js:jsフォルダの中に置く

ファイルごとに役割を分けるのが基本

HTMLの基本構造

Webページの基本的な構成

  • ヘッダー
    ロゴやメニューを配置して、ユーザーが迷わずに他のページへ移動できるようにする場所
  • メインビジュアル
    パッと見て「何のサイトか」「どんな雰囲気か」を伝え、ユーザーの心を一瞬で掴むエリア
  • コンテンツ
    サービスの強み、メニュー、お知らせ、お客様の声など、ユーザーが知りたい具体的な中身
  • CTA
    「予約する」「お問い合わせ」といった行動を促すためのボタンやエリア
  • フッター
    住所、SNSリンク、コピーライトなどを載せ、ページの一番下で情報を締めくくる場所

HTMLではこの「構造」を表現する

<header>
  <h1>カフェ・サンプルの公式サイト</h1>
  <nav>メニュー(ホーム、サービス、アクセスなど)</nav>
</header>

<main>
  <div class="container">
    <section>
      <h2>サービス紹介</h2>
      <p>私たちはこんなサービスを提供しています。</p>
    </section>
    
    <section>
      <h2>お客様の声</h2>
      <p>お客様の声を紹介します。</p>
    </section>
  </div>
</main>

<footer>
  <small>Copyright © 2026 Cafe Sample All Rights Reserved.</small>
</footer>
<header> ヘッダー ※ページに1つ
<main> 主要コンテンツ部分 ※ページに1つ
<section> 各コンテンツ(会社案内・サービス・特徴など)
<footer> フッター ※ページに1つ
<h1>〜<h6> 情報の重要度に応じた「タイトル」 ※h1はページに1つ
<div> グループ化(意味を持たない箱)
デザインを整えるために複数の要素を一つにまとめたり、レイアウトを作ったりするのに使用

HTMLは「見た目」ではなく意味を決める

タグの考え方

HTMLは基本的に「開始タグ」「終了タグ」をセットで書く必要があり、タグで囲まれた部分が「意味」を持つ

  • <タグ>:開始タグ(<>で囲む)
  • </タグ>:終了タグ(</>で囲む)

ネスト構造

HTMLは箱が入れ子になった構造=ネスト構造でできている

<main>
  <section>
    <h2>私たちについて</h2>
    <p>サンプル株式会社は〇〇を提供しています。</p>
  </section>
</main>
  • mainの中にsection
  • sectionの中にh2,p

親要素と子要素

外側の箱が「親」で、その中に入っている箱が「子」になる

  • 親要素: 他のタグを包んでいる外側のタグ
  • 子要素: 他のタグに包まれている内側のタグ

Webサイトは箱の中に箱が入る構造で作られている

自分で書いてみよう

「架空の会社のトップページ」

次のコードをVSCodeに書いてブラウザで表示してみよう

  • 会社名を考えて表示してみよう
  • ヘッダーメニューを3つ表示してみよう
  • 「会社案内」セクションを作って説明文を書いてみよう
  • フッターを考えて表示してみよう

テンプレートファイル配布

ダウンロード

書く内容のヒント

<title> ページの名前(タブに表示される部分)
<h1> ページの見出し
<p> 段落・文章のまとまりを区切ったもの
<ul> <li> 箇条書きやナビゲーションメニュー

画像やリンクについて

画像を表示したり、他ページへのリンクをつけたりするためには「ファイルパス」が必要となる

ファイルパスとは?

ファイルやフォルダの場所を示す「住所」のような情報のこと

ファイルパスの種類

  • 絶対パス
    URLを省略せずに全部書く方法(https://school.coding-lab.jp/
  • 相対パス
    今編集しているファイルから見た位置を書く方法(./img/sample.jpg

絶対パス

URLを省略せずに全部書く方法を「絶対パス」と言う

例: https://school.coding-lab.jp/

外部サイトへのリンクを貼る際はこちらを使う

リンクをつけるときの例

リンクをつけたい場合はaタグを使う

href属性にパスを書き、開始タグと終了タグの間にリンクとして表示するテキストを書く

<a href="https://school.coding-lab.jp/">コーディングラボ</a>

コーディングラボ

target属性に「_blank」を指定すると、別タブでページを開くことができる

<a href="https://school.coding-lab.jp/" target="_blank">コーディングラボ</a>
コーディングラボ

相対パス

今編集しているファイルから見た位置を書く方法を「相対パス」と言う

例: ./img/sample.jpg

Web制作では基本的に相対パスを使用する

画像を表示するときの例

  • 画像を表示する場合はimgタグを使ってsrc属性にパスを書く
  • altには画像の説明文を書く(空でも画像は表示される)
  • imgタグには、終了タグがない
<img src="./img/sample.jpg" alt="サンプル画像">

書き方のルール

  • ./ :「同じ階層(同じフォルダ内)」という意味
  • ../ :「一つ上の階層(外側のフォルダ)」に出るという意味
  • フォルダ名/ :「そのフォルダの中に入る」という意味

書き方の例

project/
├── index.html
├── css/
│      └── style.css
├── js/
│      └── script.js
└── img/
       └── sample.jpg
  1. project/index.htmlからimg/sample.jpgを表示する場合
    <img src="./img/sample.jpg"> が正解
  2. project/css/style.cssからimg/sample.jpgを表示する場合
    <img src="../img/sample.jpg"> が正解

画像を表示してみよう

配布フォルダの中にある「img」フォルダの中の画像を表示してみよう

ヒント

  • imgタグを使う
  • 「相対パス」を使って書く
  • altには画像の説明を書く

まとめ

今回のまとめ

  • WEB制作は「要件定義(目的)・設計(図解)・デザイン(見た目)・実装(翻訳)・公開(アップロード)」の5ステップ
  • コーディングは「HTML/CSS/JS」を使ってブラウザが動かせる言葉に書き換える作業
  • HTMLは、タグを使って「ここは見出し」「ここは文章」という「構造」を作る言語

次回の予定

CSSを使って見た目を整えていく方法を学びます