第1回 WEB制作の全体像とHTMLの基礎
この回の目標
- WEB制作の流れ(企画 → デザイン → コーディング → 公開)を説明できる
- HTMLの役割を「構造を作るもの」として理解している
- 見出し・文章・画像を使ったシンプルなHTMLページを自力で書ける
- コーポレートサイトの“土台”を作れる
この講座のゴール
コーポレートサイト を1人でコーディングできるようになる
-
コーポレートサイト(4〜5ページ想定)を一人で制作できる
- デザインを見てhtmlを組み立てられる
- コピペではなく、自分で考えて理由を持ってコードをかける
- 軽めの修正、追加依頼なら対応できる
時給案件・小規模案件OKラインを目指そう
WEBサイトの制作フロー
一般的な制作の流れ
目的・ターゲットを決める
情報を整理して組み立てる
デザインを作る
コーディングする
webサイトとして公開する
要件定義
webサイトの仕様を決定する作業のこと
【カフェのWebサイトを作る場合(例)】
| サイトの目的は? |
|
|---|---|
| 誰に向けたサイト? |
|
| 何をしてもらいたい? |
|
要件定義は「何のためのサイトか」を言語化する工程
設計
デザイン前の設計図=ワイヤーフレームを作成する作業のこと
ワイヤーフレーム:デザインをつけずに、モノクロの状態で情報を整理した設計図のこと
整理する項目の例
- 情報の順番はどうするか
- 必要なコンテンツは何か
- ページ構成はどうするか
設計は「何を・どこに・どのように配置するか」を視覚化する工程
デザイン
フォント・カラー・写真などを含めた完成イメージ=デザインカンプを作る作業のこと
デザインをつける際のポイント
- ターゲットに合わせた「トーン&マナー」
デザイナーの好みじゃなくて、「ターゲットが好む世界観か?」で判断する - 視線誘導と優先順位
ユーザーに一番見てほしい情報を、真っ先に目に入る場所に置く - 使い心地と体験
ボタンの押しやすさ、可読性、一貫性を意識する - レスポンシブ
スマホでどう見えるかを確認する - 白白(余白)の使い方
適切な余白があることで、どこまでが一つのグループなのかが直感的に伝わる
デザインは「目的を達成するために、どう見せれば正解か?」を設計する工程
コーディング
HTML・CSS・JavaScriptなどのコードを使ってWebページとして形にする作業のこと
デザインという「設計図」を、ブラウザが理解できる言葉に「翻訳」していく
- これはタイトル、これは文章などパーツを決める(HTML)
- 文字は白色、背景は黒色など見た目を整える(CSS)
- スクロールしたら文字が出てくる(JavaScript)
今回の講座では、このコーディングをメインに学習していきます!
コーディングはデザインを「ブラウザで動く形」に翻訳する作業
公開
サーバーにデータをアップロードし、インターネット上からアクセスできる状態にする作業のこと
ローカル(自分のPC)
Webサーバー
ローカル(自分のPC)
コーディングとは何か?
デザインカンプをもとに
HTML / CSS / JavaScript などの言語で
Webページに翻訳する作業
- HTML
情報や構造を配置する(これはタイトル、これは文章など骨組みを決める) - CSS
見た目を整える(文字は白色、背景は黒色など見た目を整える) - JavaScript
動きや反応をつける(スクロールしたら文字が出てくる)
第1回では「HTML」だけに集中して学習していきます
フォルダ構成と拡張子
HTML / CSS / JavaScript はそれぞれ決まった場所にファイルを作成するのが基本
project/
├── index.html
├── css/
│ └── style.css
├── js/
│ └── script.js
└── img/
└── sample.jpg
.html:フォルダ直下に置く(「project」の名前は任意).css:cssフォルダの中に置く.js:jsフォルダの中に置く
ファイルごとに役割を分けるのが基本
HTMLの基本構造
Webページの基本的な構成
-
ヘッダー
ロゴやメニューを配置して、ユーザーが迷わずに他のページへ移動できるようにする場所 -
メインビジュアル
パッと見て「何のサイトか」「どんな雰囲気か」を伝え、ユーザーの心を一瞬で掴むエリア -
コンテンツ
サービスの強み、メニュー、お知らせ、お客様の声など、ユーザーが知りたい具体的な中身 -
CTA
「予約する」「お問い合わせ」といった行動を促すためのボタンやエリア -
フッター
住所、SNSリンク、コピーライトなどを載せ、ページの一番下で情報を締めくくる場所
HTMLではこの「構造」を表現する
<header>
<h1>カフェ・サンプルの公式サイト</h1>
<nav>メニュー(ホーム、サービス、アクセスなど)</nav>
</header>
<main>
<div class="container">
<section>
<h2>サービス紹介</h2>
<p>私たちはこんなサービスを提供しています。</p>
</section>
<section>
<h2>お客様の声</h2>
<p>お客様の声を紹介します。</p>
</section>
</div>
</main>
<footer>
<small>Copyright © 2026 Cafe Sample All Rights Reserved.</small>
</footer>
<header> |
ヘッダー ※ページに1つ |
|---|---|
<main> |
主要コンテンツ部分 ※ページに1つ |
<section> |
各コンテンツ(会社案内・サービス・特徴など) |
<footer> |
フッター ※ページに1つ |
<h1>〜<h6> |
情報の重要度に応じた「タイトル」 ※h1はページに1つ |
<div> |
グループ化(意味を持たない箱) デザインを整えるために複数の要素を一つにまとめたり、レイアウトを作ったりするのに使用 |
HTMLは「見た目」ではなく意味を決める
タグの考え方
HTMLは基本的に「開始タグ」「終了タグ」をセットで書く必要があり、タグで囲まれた部分が「意味」を持つ
-
<タグ>:開始タグ(<>で囲む) -
</タグ>:終了タグ(</>で囲む)
ネスト構造
HTMLは箱が入れ子になった構造=ネスト構造でできている
<main>
<section>
<h2>私たちについて</h2>
<p>サンプル株式会社は〇〇を提供しています。</p>
</section>
</main>
mainの中にsectionsectionの中にh2,p
親要素と子要素
外側の箱が「親」で、その中に入っている箱が「子」になる
- 親要素: 他のタグを包んでいる外側のタグ
- 子要素: 他のタグに包まれている内側のタグ
Webサイトは箱の中に箱が入る構造で作られている
自分で書いてみよう
「架空の会社のトップページ」
次のコードをVSCodeに書いてブラウザで表示してみよう
- 会社名を考えて表示してみよう
- ヘッダーメニューを3つ表示してみよう
- 「会社案内」セクションを作って説明文を書いてみよう
- フッターを考えて表示してみよう
<header>
<h1>__________</h1>
<nav>
<ul>
<li><a href="#">____</a></li>
<li><a href="#">____</a></li>
<li><a href="#">____</a></li>
</ul>
</nav>
</header>
<main>
<section>
<h2>__________</h2>
<p>__________</p>
</section>
</main>
<footer>
<p>© __________</p>
</footer>
テンプレートファイル配布
書く内容のヒント
<title> |
ページの名前(タブに表示される部分) |
|---|---|
<h1> |
ページの見出し |
<p> |
段落・文章のまとまりを区切ったもの |
<ul> <li> |
箇条書きやナビゲーションメニュー |
画像やリンクについて
画像を表示したり、他ページへのリンクをつけたりするためには「ファイルパス」が必要となる
ファイルパスとは?
ファイルやフォルダの場所を示す「住所」のような情報のこと
ファイルパスの種類
-
絶対パス
URLを省略せずに全部書く方法(https://school.coding-lab.jp/) -
相対パス
今編集しているファイルから見た位置を書く方法(./img/sample.jpg)
絶対パス
URLを省略せずに全部書く方法を「絶対パス」と言う
例: https://school.coding-lab.jp/
外部サイトへのリンクを貼る際はこちらを使う
リンクをつけるときの例
リンクをつけたい場合はaタグを使う
href属性にパスを書き、開始タグと終了タグの間にリンクとして表示するテキストを書く
<a href="https://school.coding-lab.jp/">コーディングラボ</a>
target属性に「_blank」を指定すると、別タブでページを開くことができる
<a href="https://school.coding-lab.jp/" target="_blank">コーディングラボ</a>
コーディングラボ
相対パス
今編集しているファイルから見た位置を書く方法を「相対パス」と言う
例: ./img/sample.jpg
Web制作では基本的に相対パスを使用する
画像を表示するときの例
-
画像を表示する場合は
imgタグを使ってsrc属性にパスを書く altには画像の説明文を書く(空でも画像は表示される)imgタグには、終了タグがない
<img src="./img/sample.jpg" alt="サンプル画像">
書き方のルール
./:「同じ階層(同じフォルダ内)」という意味../:「一つ上の階層(外側のフォルダ)」に出るという意味フォルダ名/:「そのフォルダの中に入る」という意味
書き方の例
project/
├── index.html
├── css/
│ └── style.css
├── js/
│ └── script.js
└── img/
└── sample.jpg
-
project/index.htmlからimg/sample.jpgを表示する場合
→<img src="./img/sample.jpg">が正解 -
project/css/style.cssからimg/sample.jpgを表示する場合
→<img src="../img/sample.jpg">が正解
画像を表示してみよう
配布フォルダの中にある「img」フォルダの中の画像を表示してみよう
ヒント
imgタグを使う- 「相対パス」を使って書く
altには画像の説明を書く
まとめ
今回のまとめ
- WEB制作は「要件定義(目的)・設計(図解)・デザイン(見た目)・実装(翻訳)・公開(アップロード)」の5ステップ
- コーディングは「HTML/CSS/JS」を使ってブラウザが動かせる言葉に書き換える作業
- HTMLは、タグを使って「ここは見出し」「ここは文章」という「構造」を作る言語
次回の予定
CSSを使って見た目を整えていく方法を学びます